OKI'S DIARY 2005
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#139 2005年12月01日(木)  ANNIVERSARY DAY IN MY LIFE


   しばらく小春日和が続いていたが、東京では昨日辺りからぐっと気温が下がり、陽が翳れば北風が冷たく頬を射す。耳たぶや手の甲、指先に感じる寒さに、否応なしに冬の訪れを知らされる。秋は過ぎ、季節は冬。暦は12月に入った。25年前にジョンレノンが、そして3年前にジョーストラマーが、最も敬愛する偉大なロッカー2人が天に召された12月だ。

   昨日から今日に日付が変わる真夜中のその時、気温は随分低かったが、俺は自分と同じ体温を感じる暖かなマインドに包まれており、午前零時を小30分も過ぎてから、既に今が12月1日だったんだということに気付いた。12月1日は自分にとって大切なANNIVERSARY DAYだ。3年前の2002年12月1日 京都MUSEでのライブの日。あの、俺の喉のポリープが遂に大暴発した日だ。あらゆる意味であの日、俺は、今も俺が歌い続けていられるための根源的な力をもたらしてくれる大いなる光に出会った。その時はまだそうとは気付かなかったが、それはその後まさしく闇を照らす光になった。その日、ほとんど全く機能していないあの声の状態で偶然にも「天使の憂鬱」を歌っていた。偶然というより、ソフトな曲なので喉に負担が少ないと思い、たぶんステージ上で急に思いついて弾き語りで歌ったのだったと記憶する。調べてみたらその曲を歌ったのはその年のライブではその日だけだった。物事の巡り合わせとは本当に不思議なものだ。今この歌を再びバンドのツアーでやっているなんて。なにはともあれ俺は実にポジティブな最良の魂の状態で今を生きることができている。大げさでなく、今も俺がここにいるのはその力に衝き動かされているところが大きい。激しいが穏やかで、寡黙だがその光はなによりも純粋に、俺をひたすらロックンロールさせる力をくれる。感謝とリスペクトをも抱きつつ、一点の曇りもないベストマインドで俺達はこの先に遥か続く道をまだまだ転がって行けそうだ。まだまだ終わらない長い旅の途中だ。

   そんな思いも抱きつつ、11月の下旬は京都、姫路、名古屋、高崎と廻ってきた。実に実り多き旅だった。自分でも信じられないくらい身も心も解き放つことができる。生々しくほとばしる情熱が溢れ出し、怖いくらいに強く揺るがないリアルな実感を伴うライブが展開できてしまう。まさにこれがライブそのものだ。先月の千葉でのライブ辺りから、いや今思えば10月の豊橋や神戸でのライブ辺りからすでにその兆しは見えていたのだが、本当に今回のツアーは尋常でない熱と生命力のようなものに満ち満ちている。不思議なことに、何も鍛えたりもしていないのにいつの間にかカラダも鋼のような肉体に戻ってしまった。実際にライブを見た人には感じてもらえたと思うが、自分を含め今のビーツは真の意味で最高最強の状態にあるようだ。まさにライブのライブたるところ、“今”、“二度とはないこの瞬間”を一点の曇りもなく、一切のエクスキューズもなく完全に燃焼し、最高の状態で“ライブ”を体現できているんだ。感謝。ひたすら感謝したくなる。今この時この状態を与えてくれている全てに、だ。

   さあ、ツアーも佳境。12月は東京・広島・大阪でのツアーファイナル3GIGSだ。なんのエクスキューズもない。ギミックもない。だがマガイモノではない。真の意味でライブだ。ただひたすらビーツのロックンロールに身を委ねてくれ。間違いなく最高だ。どこかの街で必ず会いましょう。



     

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